英国カントリー・パブ・ロックの伝道師・ニック・ロウ

fulmas2011-08-11


ヨーロッパ信用不安とアメリカ国債格下げによる先行投資不安で株価暴落、日本も9千円割れ、震災から5カ月が経ちほんの少し明りは見えるものの政治不信(菅さんもどうやら決心はついたか?)、そしてこの猛暑、そんな中昨日命の洗濯に行って来ましたM.Townのビルボード東京、キング・W氏に誘われて「ニック・ロウ」ライヴ!アコギを持って現れたニックは白髪に黒縁メガネ、きちんと第一ボタンまで閉めた細身のシャツにタイトな黒ズボン正に英国紳士!「ピープル・チェ〜ジ・・・」と優しくカントリー・バラード調に囁く様に歌われたひにゃ、聴く方はもう既にやられてます!!バンドはローランドのエレピとBスリーの音色の電子オルガン(?)、ジェームス・バートンばりのエレキギターウッドベース、しばらくは軽いタッチのカントリー・ロックが続く、ジェームス・バートンといえばエルビス、リッキー・ネルソン、ジョニー・リバース、ジョン・ステュアート、グラム・パーソンズ、エミルー・ハリス・・・と60年代からずっと僕達の耳を楽しませてくれた(ジョー・オズボーンやロン・タットそしてラリー・ネクテル等のセットで)、そんな感じのバックの音にニックはアメリカ人には無い爽やかさ、誠実さを感じさせる、それでいてロックン・ロールに対する情熱がビンビン伝わってくる、そんな歌を聴かせてくれる!満員の中アンコールは2度も!最後はアコギでオヤスミ・ソングを、完全にやられました、ニクイ・アラカン親父(同い年?)また来てね!!    
1949年生まれのニックは同級生のブレンズリー・シュワルツが1965年に作ったバンド・キッピントン・ロッジあたりから一緒にバンドに参加、サウンズ4プラスは二人のバンド、ブリンズリー&ライムライトではビートルズのカバー「スロー・ダウン」や「テルミー・ホワイ」なんかをやっている、1970年にグループ名をブレンズリー・シュワルツとしてデヴュー、当時のアメリカのシーンを意識してか最初はCSN&Y風だったりその後ザ・バンド風だったりするが独特のマッタリ感で楽しませてくれる、同じカントリー・フィーリングでも英国特有の味があって、正にパブ・ロックの王道である、解散の頃はフィフス・アヴェニュー・バンド風の軽快なサウンドやノリの良いロックン・ロール、オールド・ポップな味が何とも言えず、モッタイナイと思ったのはおオレだけか?
78年にニックはソロアルバムを発表、以来今迄バックバンドを変えながらソロ活動を続けているが、1980年にデイヴ・エドモンズとロック・パイル、1992年にライ・クーダー、ジョン・ハイアット、ジム・ケルトナーと「リトル・ヴィレッジ」を結成している。
尚来月新譜が出る様で嬉しい限りだ!