ポールよお前もか! Jazz・Rock #2

fulmas2012-03-11

ロック全盛期の70年代初期73年にニルソンがゴードン・ジェンキンス楽団(シナトラなんかで有名)を従えてジャズのスタンダードをぶちまかした!これは自分にとってもショッキングだった(
アズ・タイム・ゴーズ・バイは良かった!)、せっかくロックにのめり込んでいたのに、ジャズの血が一瞬吹き出したのだから!あれから40年近くが経って遂に「ポールお前もか!」って感じ!今やヴァーブ・ミュージック・グループ会長に納まった、あのトミー・リピューマのプロデュースで、リピューマといえばA&Mのプロデューサーからブルーサム・レーベル、ホライゾン・レーベル等を立ち上げ、1994年グルーシンが去った後のGRP会長に取って変わり現在はヴァーブ会長、ジョージ・ベンソンの「ブリージン」を世界中に売り飛ばし、AOR〜フュージョン旋風を巻き起こした張本人なのだ、ポールの新譜は2月新譜だが、友人のK君が貸してくれて聴いた、彼はジャズ通でヴォーカルの酸いも甘いも聴き分ける耳のヴェテランなので「ポール君硬くなってるんじゃない!」と言った、俺は思わずプッ!と吹き出しそうになった!多分ジャズが歌いたいというよりは子供の頃ラジオで親しんでいたスタンダード・ナンバーを口ずさみたかったんじゃないかな?と思う、そんな意味ではヴァン・モリソンもロッド・ステュアート等も同じで、年齢も重ねロックをやりたい放題やって来たから気分転換も兼ねてというのは解る気がする、バックはクラプトン,スティービー・ワンダーダイアナ・クラール等が固めている、「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」「バイバイ・ブラックバード」(?笑)等が可愛い!
ケニー・ランキンの「アルバム」はAOR時代の走りでドン・コスタ(これもシナトラで有名)のセンスが光るジャズ・ロックアルバムだった、Dr・ジョンはやはりトミー・リピューマのプロデュースで79年に「インナ・センチメンタル・ムード」等のジャズ・ヴォーカルを連発したアルバムでグラミー賞を取りブルーノート・レーベルに移籍していた。ヴァン・モリソンはどちらかというと英国人の好きなホワイト・ブルースの巨人モーズ・アリソンの影響大で一緒にもやっている、ベン・シドランも参加しているが、彼もトミーに世話になった人である。
それから余談ですが日本に仕事で来ていた時デビュー当時のYMOを気に入り、アメリカで売り出すきっかけを作ったのもトミーである。