サザン・クロッシング !

fulmas2012-05-15

13日朝来日していた元ブッカーTとMGズのベースマン・ダック・ダンが都内のホテルで急死した!70歳だった、「グリーン・オニオン」等で有名なインスト・ソウル・バンド、そしてオーティスやアレサ等ソウルマン&ウーマンのバッキング・バンド更にブルース・ブラザース・バンド、ザ・バンド解散後のレヴォン&RCOオールスターズ等に参加と大好きなスワンプには欠かせないMGズのメンバー、特にダンはタイトでしかもあったか味のあるベース、ひょうきんで明るいキャラ、ずっと大好きだった!キヨシローはわざわざメンフィスまで出かけて行って彼らMGズにバックをお願いしたほどの大ファンだった、去年御大ブッカーTとギターのスティーブは快心(新)作を発表したばかり、ドラムのアル・ジャクソンはロッドの「アトランティック・クロッシング」とその後のアルバムに参加した後76年ごろ亡くなっている。ご冥福をお祈り致します。
という訳でたまたまロッドの「アトランティック・クロッシング」のカバー曲のオリジナルとカバーを聴き比べて試たので紹介します、プロデューサーのトム・ダウドはご存知「いとしのレイラ」を作ったスワンプの名盤作りの名人!選曲とバックのメンバーの素晴らしさ!MGズを始めマッスル・ショールズのメンバーそしてスライド・ギターのジェシエドデイビス更にマンドリンとヴァイオリンでデヴィッド・リンドレーと最高のスタッフだ、半分はロッドのオリジナルだがB面の「スロー・サイド」は特に名曲のカバーが、しかもスワンピーなご機嫌なナンバーばかりだ。
題して「サザン・クロッシング
I Don’t Want To Talk About It
It’s Not The SpotLight
This Old Heart Of Mine
Still Love You
Sailling
Drft Away
以上はロッド・ステュアート
I Don’t Want To Talk About It:CrazyHorse
クレイジーホースはニール・ヤングのバックバンドで有名だが、今は亡きダニー・ホイットンとジャック・ニッチェのバンド、この曲はゲストのライ・クーダーのスライドギターが最高に生きている!ゆったりマッタリ感がたまらない!!
It’s Not The SpotLight:Gerry・Goffin
若い頃キャロル・キングとコンビを組んで「ロコモーション」等の名曲の数々を世に送り出したゲリーは70年代に入ってキャロルがソロで活躍し始めると、一人静かにアメリカ南部のスワンプ且つディープな男の世界へ(?)マッスルショールズをバックに渋く歌うゲリーの姿に涙涙!
This Old Heart Of Mine:アイズレー・ブラザース
ファンキーな黒人コーラスグループ アイズレーブラザースにピッタリの曲
Sailling:サザーランド・ブラザース
英国のスワンプバンド・サザーランド兄弟のデヴュー盤に入っているこの曲はロッドをイギリスのロッカーから世界のエンターティナーに導くきっかけとなった!こちらのオリジナルはどちらかというと地味目でしっとりとした感じ!
尚ウインウッド兄弟が参加していて、特にスティーヴのピアノは情緒がある。
Drift Away :ドビー・グレイ
たくさんのカバーが出ているが、ソウル・シンガーのドビーが一番ヒットした。
ジェフ・ベック・グループのヴォーカリスト、そしてフェイシズのリード・ヴォーカル、そしてソロ・シンガーへ更に大西洋を超えてアメリカで大成功を収め、英国に富をもたらした(税金高過ぎ)ロッドは世界のエンターティナーに!最近ではジャズのスタンダードを3枚も出して、これからどうするの?
ドノヴァンを始めた1971年頃の「エブリー・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」が懐かしいと思うのは俺だけか(笑)
ちなみに「McGEE」はこのアルバムの中の「McGEE・MAY」から取ったもの。