荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る!

fulmas2010-02-23


秋山兄弟は「坂の上の白い雲」を目指して昇った! 空まで続く白い坂道をあの子は昇って行く、あの子の命は「ひこうき雲

今年1月にNHK・BSで荒井由実のデヴューアルバム「ひこうき雲」(1973年・11月リリース)の制作メンバーが集まって当時を振り返った時のものが放映された。ユーミンを中心に旦那のマンタ(こんな呼び方で失礼します)、ホソノ、タツオ、コマコ(うちの常連の魚屋は駒沢ユウキをこう呼ぶ)等のバックメン、ディレクターの有賀、エンジニアの吉沢が16チャンネルのコントロール・ルームでユーミンが持って来た重そうなマスターテープを楽しげに聴き直したのだ。
このアルバムは演奏は当時絶好調のキャラメルママでだいたいテイク3で終わるのだが、なんとユーミンのヴォーカルのお陰で制作に1年がかかってしまったとの事!オドロキだ〜ネ!

ユーミングループ・サウンズ最後のオッカケ、「フィンガーズ」のベースのシー・ユーと仲良しだったらしい、米軍基地でツェッペリン等のレコードを入手して聴きながらカセットに自分で作った曲を吹き込み貯め込んでいたらしい、作曲家になりたかったが当時アルファレーベル兼プロデューサーの村井が雪村いずみに聴かせて、結局歌う羽目になり所謂シンガーソングライターになる。バックのメンバー達の当時の音に関するディテイルや村井のスタジオの話は面白かったが、やはりユーミンとマンタの音の好き嫌いの話が一番面白かった!

ユーミンはGSから当時のブリティッシュ系が好きだと言う、たしかに「ホワイト・ルーム」「青い影」「紫のけむり」等英系はタイトルも視覚的だし演奏もモヤモヤ感があって女性好み、マンタはイギリス大っきらいと言う、どういう経緯かは解らぬがホソノも含めキャラメル・ママ一味はアメリカン・ルーツ好きだったみたいだ!
ユーミンはこのレコーディングで職場恋愛に入りマンタに影響され(亭主の好きな・・・)変わって行ったとも言う。

最後にユーミンが「雨の街を」(このアルバムは雨、雲、霧となぜか湿っぽい!)がなかなか上手く歌えないで困っている時、ピアノの上に牛乳瓶に一輪の「ダリア」が飾ってあってスポットが当たっていた(そう見えた?)、マンちゃんと井の頭公園を歩いている時「好きな花は?」と聞かれ、「ダリア」と答えた、その花を見て上手く歌え、レコーディングが終了(?)、とっても素敵なエピソードを語ってくれた!

1974〜5年頃うちの店に来た時の二人のサインは面白い、ユーミンは当時ハタチ、プロコル・ハルムの「ソルティ・ドッグ」が好き、マンタはザ・バンドの「カフーツ」が好き!アルバム「ミスリム」発売の頃だ!暫くして二人は結婚、図々しく新婚の家に電話「今は何が好き?」とマンタに聞いたら「マイケル・フランクス」と答えた!「ミスリム」は大ブレイクした!!