WIM WEMDERS

fulmas2008-04-22

ロードムーヴィーが好きだ!子供の頃観た股旅物や西部劇がベースになっているんだと思うが、60年代後半のニューシネマ、特にD.ホッパーの「イージー ライダー」で衝撃を受け、以来嵌っている。また並行してロック音楽の成長もあり、好きな監督達は選曲も良いときているから更に嵌る!S.ペキンパー、R.アルトマン、M.スコセッシ、D・リンチ、タランティーノ等は特に好きだがゴダールトリュフォーベルトルッチ等も後追いで勉強した(中)。和物では小津、黒澤、今村、深作、清順、小栗、たけし(物による)等のロードムーヴィー系が好きだ!日本人独特の美学(センチメンタリズムや潔さ)は解りやすい。

70年代からずっと好きな監督がいる。その名はヴィム ベンダース。彼の作る映画は勿論だが映画音楽は特に琴線に響く!アメリカに対する若い頃の憧れ、大人になってからのアメリカに対する批判、彼はドイツ人であり、例えばザ・バンドのロビー(ネイティブ)やクラプトン(英国人)の様に異邦人であり、少し醒めた距離感があるが、それでもずっとアメリカを引きずっている。

駄目な親父の映画「パリ、テキサス」(1984)は何度観ても泣ける!別れた女房に子供と会いに行くがマジックミラー越しに見たまま会わずに子供だけを預けて去って行くシーンはたまらない!BGMのライのスライドがずっと心に残り続ける!最近観た「家族のいる風景」(2005)の駄目親父は西部劇の主人公(S.シェパード)撮影中に仕事を放棄して母親の元へ行き、そこで得た情報で別れた妻と子に会いに行くが案の定突き放され、結果的に元に戻るという単純な話なのだがそこはヴェンダース、映像美、人情の機微、泣かせます!Tボーン・バーネットを音楽に起用(最近カサンドラ等を手掛け大活躍)とはさすがです。(サントラ出して欲しいです)


チャック・ベリーストーンズキンクス、CCR、V.モリソン等を使って学生時代に16mmのモノクロ短編(1967)からスタートした映画人生(ある意味ロックンローラーだね!)は着実に進化して成功を収めまだまだ楽しめそうだ。 ・・・つづく

以下はロックに関わった映画のみのデータである。 
「観客席」(1967)16mmモノクロ10分 ストーンズの曲使用、
「3枚のアメリカのLP」(1969)16mmカラー15分、V.モリソン、CCR、ハーヴェイ・マンデルの曲使用この2作は監督、製作、撮影、編集(録音)担当      「都市の夏(キンクスに捧ぐ)(1970)ヴェンダースグループの卒業制作・キンクスラヴィン・スプーンフル、トロッグス、チャック・ベリーの曲使用、監督、製作、脚本   「アメリカの友人」(1977)映画音楽はロックではないがなんと!あのデヴィッド・ブルーが役者で出ている!監督、脚本:ヴェンダース  
パリ・テキサス」(1984)音楽:ライ・クーダー、あのジョン・ルーリーが出ている!監督のみで脚本はサム・シェパード  
「ベルリン天使の詩」(1987)サントラ⇒ニック・ケイブ、(バンドで出演している。)ローリー・アンダーソン等の曲監督、製作 
「夢の果てまでも」(1991)サントラ⇒トーキング・ヘッズルー・リード、E・コステロ、監督、製作、原案  
「時の翼にのって」(1993)サントラ⇒ニック・ケイヴルー・リードジョニー・キャッシュ、監督、製作、脚本  
「エンド オブ ヴァイオレンス」(1997)サントラ⇒ライ・クーダーU2、メデスキ、ロス・ロボス、監督、製作、原案
「ブエナ ビスタ ソシアル クラブ」(1999)サントラ⇒ライクーダー、ヨアキム・クーダー、コンパイ・セクンド、イプライム・フェレール等 監督のみ担当
「ミリオンダラー ホテル」(2000)20作目の作品 サントラ⇒ハル・ウイルナー(サウンドトラック・プロデュース)ボノ、ダニエル・ラノワ、B.イーノ、ブラッド・メルド  ー、ビル・フリーゼル、クリス・スペディング等
「家族のいる風景」(2005)サントラ⇒Tボーン・バーネット、監督:W.ヴェンダース脚本・主演サム・シェパード